石波義人の俳優日誌

カテゴリ:亀の不思議なおくりもの( 8 )

12月29日 『亀の不思議なおくりもの』DVD

『八月の鯨』の千秋楽の22日に、『亀の不思議なおくりもの』の共演者3人が三百人劇場に観劇に来てくれましたが、その時メイキング映像入りの『亀』のDVDをいただきました。

今日まで賛助員のパーティの余興(これは歴代の5人のスクルージとキャロル出演者が朗読と何でもありの演技によって話を進める正味1時間の見世物でした)の稽古と本番、そして劇団の引越しやらオーディションやらで見る時間が取れませんでしたが、今日はやっと休みになったので、自宅での用事をしながら<トバシ見>をしようと軽い気持ちでDVDをセットしたのでした。

ところがこれがナレーションも入ったかなり本格的な仕上がりで、1年前の実行委員会の立ち上げから本番・打ち上げ、そしてその3週間後に行われた須賀港ツアーの様子までを丹念に取材したメイキングDVDでした。出演者それぞれが稽古の進行状況に合わせて綴った稽古日記を軸にしながら、その稽古風景や出演者・スタッフへのインタビューを記録しています。もちろん『亀の不思議なおくりもの』全編も。

60名近い共演者は皆平塚近辺に在住の会社員であったり先生であったり、妻であり母であるような、いってみれば別の仕事を持っている人たちがほとんどで、彼らが自分の家庭や仕事となんとか折り合いをつけ、個々に悩みながらも歌やダンスや演技に必死に取り組んでいるところから次第に心を通い合わせて初日に向け一つになっていく様子は見ていて感動的ですらありました。

また公演のほうも、私などよりずっと歌がうまい人、切れ味のあるダンスをする人、生き生きのびのびと演技する人、そして演技をしつつ歌うことを初めて体験した合唱団の方たちも含めて全員がそれぞれの個性の中で輝いているように見えました。

そして公演の最終景を見ていて胸が熱くなるのを覚えましたが、これはプロの私を含めた出演者がさまざまな苦労を乗り越えて、その一場面に向けて気持ちを一つにしたからだと私は思います。当日御覧になったお客様もきっと私と同じように胸を熱くしてくれたことでしょう。

この公演に参加できたことを私は改めてうれしく思いました。


その後、苦労しながらも一つのミュージカルを創りあげたという、この麻薬のような体験の虜になった出演者10数名はこれからも公演を続けていきたいといってある劇団を立ち上げたそうです。
劇団名は『HONU』。
ホニュはハワイの言葉で『海亀』のことだそうです。

劇団『HONU』のメンバーとまた一緒に芝居作りができる日を私は心待ちにしています。
[PR]
by scrooge9902 | 2006-12-30 04:55 | 亀の不思議なおくりもの

亀の不思議なおくりもの 2度目の打ち上げ

10月16日
昨日『亀』の出演者が30人ほど集合して、須賀の港やら鬼仏上人の句碑やらこの音楽劇にちなんだ場所を訪ねるツアーがあり、その後あるお店で再会を祝する会がありました。

私は声の仕事があってツアーのほうは参加できませんでしたが、店では大変な盛り上がり方で、出演者がみんなあの公演に向けて苦楽をともにしてきた様子が、そしてそれがお客様に温かく受け止められたという満足感が溢れていました。
私もコーラス隊をバックにレクイエムを歌ったり、お中を相手にタンゴを踊ったりしました。
とっても楽しい会でした。


明日からは26日までいよいよ『正岡子規物語~糸瓜咲いて』の松山公演です。
一般公演もありますが主に中学生に見せる公演なので、彼らにどう受け止められるか期待と不安と半々といったところです。

面白いことがあったら、携帯から記事と写真を送ります。
[PR]
by scrooge9902 | 2006-10-16 16:30 | 亀の不思議なおくりもの

亀の不思議なおくりもの 7

9月24日

今日は2幕目の写真を御覧に入れましょう。

二幕目はところ変わって花のお江戸、時も100年ほど後のことです。
江戸城下は大変な賑わいです。
c0024024_18442059.jpg

c0024024_18444074.jpg

c0024024_18445573.jpg

合唱団の方々もこの賑わいを盛りたてます。
c0024024_18451334.jpg

おばあちゃんも浮かれて踊るのです。
c0024024_18455637.jpg


旗本義忠の娘松は出入りの呉服屋の番頭波介と恋仲にありましたが、その松の背中には「相模国 須賀港 亀」と書かれたどうにも消えぬあざがあり、娘はそれを気に病んで伏せっておりました。
義忠は娘の病の原因を突き止めるため、医者や祈祷師に診てもらいますが・・・。
c0024024_18464926.jpg
c0024024_18484368.jpg

原因を究明できなかった彼らは返答に窮して、いきなり踊りだします。
c0024024_1849427.jpg

祈祷師たちの奇妙奇天烈な踊り。
c0024024_18492515.jpg
c0024024_18494451.jpg
c0024024_1849564.jpg

仕方なく奥女中のお中にさらに質すと、お中はお嬢様の病は恋煩いだと義忠に打ち明けます。
c0024024_18504099.jpg

身分違いの相手を許せぬ義忠と、この恋をとがめるなとせまるお中はタンゴのリズムに乗って歌い踊ります。
c0024024_185126.jpg
c0024024_18511755.jpg

歌う義忠。 まだまだ子供と思っていたのに~。
c0024024_18512761.jpg

歌うお中。お松様が恋をしている~。
c0024024_18513965.jpg

許せぬ恋、認めぬこ~い。
c0024024_18522472.jpg

娘の松は波介を愛しながらも、背中に背負う罪の深さを嘆き歌います。
c0024024_18523651.jpg
c0024024_18524617.jpg

その間に松の背中のあざの噂は町中に広まります。
c0024024_1853113.jpg

義忠の屋敷に出入り禁止となっている波介は、この噂を聞きつけ、義忠のもとへ。
自分は須賀の生まれで亀の話を聞いたことがある、須賀に行けば何かの仔細が分かるかもしれませんと義忠に告げます。
須賀に行くことにはしたが、お前はついてくるなと波介に言い渡す義忠。
c0024024_18531584.jpg
c0024024_18532674.jpg

須賀を訪れた松はここの海になぜか惹かれるものを感じます。
c0024024_20535189.jpg

漁師たちに亀の話を尋ねると、それなら鬼仏(きぶつ)上人に聞くのが一番よいと教えられます。
c0024024_2052422.jpg

亀が大津波から村人を救った話を鬼仏から聞かされる義忠。
c0024024_20582834.jpg

大津波から村を守っていた松林を、江戸のお城や屋敷を作るために伐ったことがもとで亀は命を落とし、それが因果となって松の背中にあざができたらしいのです。
c0024024_2058464.jpg

松林を元の姿に戻し、亀の塚も守るから何とか娘のあざを消して欲しいと頼む義忠。
c0024024_20585971.jpg

そのとき、松の背中のあざが消えたとお中が知らせます。
c0024024_20591596.jpg

亀の塚に手を合わせ憐れんだ、心根の優しい松の背中を、鬼仏がさすったせいで背中のあざは消えてしまったのです。
c0024024_20593253.jpg

あざが消えた松は、隠れて後を追っていた波介と一緒になりたいと父に頼みます。
c0024024_210331.jpg

鬼仏も娘の思いをかなえて上げなさいと義忠に忠告します。
c0024024_2101487.jpg

ついに許された松と波介。
その松の耳には亀のやさしい歌声が聞こえ、自らも歌います。
c0024024_2102483.jpg

亀の心の声に誘われ、松に導かれた鬼仏上人(実は100年前亀に命を救われた村のはみ出しもの陸)は、亀の塚の前で安らかに成仏します。
c0024024_2103498.jpg

この不思議な出来事に驚きながらも、感謝しつつ受け入れる義忠。
村人たちが亀の歌を合唱する中で幕が下ります。
c0024024_2104651.jpg

カーテンコール。
c0024024_2105673.jpg
c0024024_211676.jpg
c0024024_2112946.jpg
c0024024_2114141.jpg

[PR]
by scrooge9902 | 2006-10-01 01:23 | 亀の不思議なおくりもの

亀の不思議なおくりもの 6

9月24日

今日は二日目にして千秋楽です。
昨夜のダメだしのために11時頃集まると、須賀出身の出演者のところには朝から電話が鳴りっぱなしで、前夜の公演がよかった、感動したとのお褒めの内容ばかりだったそうです。
その電話の応対のせいでしょうか、この出演者は少々寝不足のように見えました。

ともあれ皆気を良くして2回目の公演に望みましたが、自分たちのやったことがお客様に受け入れられたことがわかってしまったからでしょうか、少し浮き足立って集中力に欠けるところがあるように感じました。

ともあれ、約束どおり公演の写真を少しお目にかけましょう。

幕開きは須賀の漁師歌から始まります。
c0024024_1274077.jpg

にぎわっている須賀港の朝市です。
c0024024_129627.jpg

私も登場。
c0024024_1292799.jpg

夫婦喧嘩に巻き込まれます。
c0024024_129443.jpg

亀がけんかを仲裁します。
c0024024_130194.jpg

c0024024_1302564.jpg

c0024024_131119.jpg

口の利けない亀ですがいつもみんなを和ませます。
c0024024_131277.jpg

村のはみ出し者陸(りく)です。
c0024024_1314541.jpg

そんな陸にも亀は笑顔で接します。
c0024024_13237.jpg

夕市です。
c0024024_1322165.jpg

亀の両親与平さんと鳴(なる)さんです。
c0024024_132354.jpg

大地震と大津波を予知した亀の奇妙な行動に村人たちが集まります。
c0024024_1325182.jpg

c0024024_133688.jpg

c0024024_1332218.jpg

亀の言うとおり地震が来ました。
c0024024_1334025.jpg

土塀作りもあきらめ村人は山へ避難しようとします。
c0024024_1335766.jpg

恐ろしい大津波がやってきました。
c0024024_1352877.jpg

陸を助けようとして亀は身代わりになってしまいました。
コーラス隊をバックにレクイエムを歌っています。
c0024024_1361261.jpg

亀の死を村人が悼みます。
c0024024_1362427.jpg

口の利けない亀が心根の優しい娘だと閻魔様に分かるよう、亀の背中に名前を書き入れました。
c0024024_1363910.jpg

c0024024_1365790.jpg

[PR]
by scrooge9902 | 2006-09-29 02:22 | 亀の不思議なおくりもの

亀の不思議なおくりもの 5

9月22日

今日は2幕の舞台稽古でした。
最終景の音あわせがまだ済んでいなかったので、その部分を合わせてから2幕の通しでしたが、本来の退出時間をだいぶオーバーしてしまいました。
今日のダメだしは明日の11時からということになりました。

2幕の義忠の衣装です。
c0024024_172149.jpg

1幕の虎の役の金子君です。
c0024024_174812.jpg

飯田さんは最終景のみの出演なのでまだリラックスしています。
c0024024_18583.jpg


9月23日

初日です。
10時過ぎに楽屋入りしてウォームアップ、11時からダメだし、12時から一部抜き稽古をしてからやっと舞台稽古になりました。
これのダメだしを受けて4時半ごろ休憩になりましたが、食事をして一休みするともう開演時間が迫ってきています。
平塚在住の出演者が「俳優って本当に肉体労働なんですねえ」としみじみ言っておりましたが、我々プロにはいつものことであっても、初めて舞台に立つ人には相当しんどいことだったと思います。

ともあれ6時には時間通り開幕し、つつがなく快調に舞台は進行しました。1幕ラストではすすり泣きさえ聞こえました。
2幕は1幕とはがらりと違ったシーンから始まりますが、こちらも快調でいくつかのお笑いの箇所も予想通り通過していきました。
そして最終景では観客が皆固唾を飲んでいる様子が伝わってきました。
カーテンコールの拍手から想像するに、お客さんに感動を与えられたのではないでしょうか。

出演者の友人が舞台稽古の写真を撮ってくれたので明日にでも一部披露しましょう。
[PR]
by scrooge9902 | 2006-09-28 01:24 | 亀の不思議なおくりもの

亀の不思議なおくりもの 3

9月20日

今日は音合わせでした。

ヴァイオリン、ベース、キーボード二人、サックス、ドラムスの6人編成ですが、今まで稽古で使っていたCDの音と違って、厚みと拡がりがあります。

写真は自分の音の返りなどをチェックしているミュージシャン(暗くて見えませんね)と彼らの要望をミキサーに伝える山北音響の山北さん。
c0024024_134062.jpg


指揮は作曲の上田さんが自らやることになりました。
慣れないことをやっている上に、せりふのキューで次から次へとタクトを振らなければならないので、上田さんの頭の中はいっぱいいっぱいになっている様子でしたが、それがまたキュートでもありました。

その上田さんを囲んで、お中役の麻奥さん(左)と松役の小林さんです。
c0024024_1322130.jpg


音合わせは大部分はできましたが、残りは明日になりました。

音合わせの出番待ちの最中も勉強に余念がない亀役実穂ちゃん。公演日の前後にテストがあるそうです。
c0024024_13185878.jpg

今日はとうとう出番がなかった鬼仏上人役飯田和平さんと麻奥さん。
c0024024_13265719.jpg

[PR]
by scrooge9902 | 2006-09-21 13:22 | 亀の不思議なおくりもの

亀の不思議なおくりもの 2

9月19日

今日は17日にやった通し舞台稽古のダメだしがありました。

なのに来ていない人が何人もいて、我々プロにしてみれば驚くべきことですが、まあそれも仕方ないことなのでしょう。だって、高校生、大学生、主婦、妻、母、会社員、OL、教師、鍼灸師、犬の調教師など、皆それぞれ本来やるべき仕事があってそれを済ませてから集まってくるのですから。

でも、それだからこそ熱意は充満しています。
そして、この熱意がある限り感動的な舞台ができるはずだと私は信じています。

だって、観客は演技のうまさに感動するのではないのですから。
下手でもいい、一生懸命必死に舞台を勤めているその姿に感動するのだと私は思っています。
[PR]
by scrooge9902 | 2006-09-20 03:20 | 亀の不思議なおくりもの

亀の不思議なおくりもの

9月23日と24日に平塚市民センターホールで上演される『亀の不思議なおくりもの』という音楽劇の稽古をしています。
c0024024_255743.jpg


これは平塚氏文化財団などが主催し、平塚市民とその近郊に住む一般職業人が出演して作る創作音楽劇です。

平塚に伝わる昔ばなし「須加の亀」に想を得て劇団昴の宮越洋子が脚本を書き、劇団でおなじみの上田亨氏が作曲し、これまた劇団でなじみの神崎由布子氏が振り付けをし、昴の菊池准が演出を担当するというもので、これに劇団から私と飯田和平、金子由之が客演します。

c0024024_2121614.jpg


出演者35人、合唱団20余名を擁して、悲しく素敵な曲や楽しく滑稽な曲を歌い踊りまた演技する、オペラと呼んでもよいような音楽劇を、しかも生演奏つきで上演します。

私も村役安兵衛と旗本義忠の二役を演じ、ソロとデュエットを歌います。
平塚近郊にお住まいで、ご興味ある方はぜひお出かけください。

5日前から実際の舞台で衣装を付けて稽古をしたりしていますが、これは町娘たちのダンスの1シーンです。
c0024024_2575733.jpg

[PR]
by scrooge9902 | 2006-09-18 01:22 | 亀の不思議なおくりもの



俳優イシナミヨシトの近況がわかります
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ
リンク
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧